和やかでいられる空間でゆっくりお食事を 大阪市西区北堀江の日本料理 和顔(わげん)”手を抜かず、背のびせず”がモットーです

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2012-05-25 12:58

カウンター



本日は当店の「カウンター」の話をさせていただきます。

この木は "一枚板" で、木曽(長野県)のヒノキ「尾州檜(びしゅうひのき)」を使っております。

車で 2~3時間かけて、名古屋の中区にあるヒノキの卸問屋さんまで買いに行きました。車を降りた時のヒノキの香りが、とても印象に残っています。

現地には、長い木と短い木の板が9枚ほど用意されており、クレーンで動かしながら、遠くや近くからいろんな角度で見ました。その時はまだ荒削りなので、削った後のイメージがあまり湧きませんでしたが、1枚1枚触って、なんとなくのインスピレーションで選びました。

カウンターの長い方は落ち着いた感じのものを、短い方は生きる力強さを感じるものを選びました。

選び終わったら寸法にカットし、表面を削る作業に移ります。
削るとはっきりと見える木目が、削る前にイメージしたのとは違う事もよくあるそうで、これは運まかせのようなものだと問屋さんはおっしゃっていました。
いざ削ってみると、樹齢750年の凄みを感じさせる見事な木目で、とても感動しました。
節もあまり大きくなく、小節であることから、昔から手入れ(枝打ち)をまめにし、大事に育てられた木なんだと教えていただきました。
問屋さんに「大事に使ってください」と言われた事もとても印象に残っています。

このカウンターで、どれだけたくさんのお客様に喜んでいただけるかが、この木や問屋さんに対しての恩返しだと思っています。

日々この事を忘れずに励みたいと思います。