本日は、今月のお吸物「白ずいきの磯部汁」の話をさせていただきます。
白ずいきとは、「白芋茎」と書き、里芋の茎を軟化栽培したものです。
皮をむき、湯がいて水にさらします。アクが強いお野菜ですので、しっかりとさらしてアク抜きをします。その後、出汁でさっと焚きます。
焚いたものを澄まし汁に入れ、ゆるめにあんをひき、山葵を少し溶いて、器に盛ります。最後に包丁で細く切った海苔(針海苔)を上に乗せます。
ずいきと海苔だけのシンプルに見えるお料理ですが、ずいきの仕込みや出汁の取り方にとても手間がかかり、神経をつかいます。手を抜くと、全く美味しくないお料理になってしまいます。
美味しく仕上がる様、いつも"一椀入魂"の心でお作りしております。
初夏のお吸物をお楽しみくださいませ。