和やかでいられる空間でゆっくりお食事を 大阪市西区北堀江の日本料理 和顔（わげん）”手を抜かず、背のびせず”がモットーです

今日は今月の前菜のお話をさせていただきます。
三種盛りのまず一種目は、"根三つ葉とこんにゃくの辛子味噌和え"
根三つ葉という香りの強い根っこ付きの三つ葉とこんにゃくを辛子味噌(卵黄と白味噌を20～30分練り込んだもの)で和えました。
二種目は、"あさりの生姜煮"
あさりを細切り生姜とさっと炊きました。
三種目は、"長いも桜抜き 酒盗めんたい射込み"
長いもを桜の形にむいたものの中に酒盗めんたいという辛子明太子を酒盗(カツオの内臓の塩辛)で味付けしたものを射込みました。(☆酒盗めんたいだけでもお酒のあてにご注文いただけますので、気軽におっしゃってください。

この季節になると、ドキドキしながら修行に入った頃を思い出します。
ただがむしゃらに洗い物をし、先輩方に怒られながらひたすら走り回っていたこと、あまり詳しくは憶えていないのですが、とにかく学生の時とのギャップに戸惑い、辛いとしか感じなかったように思います。でも、辛抱できたのは、同期のみんなや先輩の励ましのおかげだと思います。
14年経った今、独立し自分の店ではありますが、あの頃と同じ様な感覚に戻っています。従業員から経営者になったギャップに戸惑い、辛抱の連続です。今まで色々な事がありましたが何とか続けてくることが出来たのは、心温かい人達に出会い、励ましていただき、力になっていただいているおかげです。心より感謝しております。
あの時を乗り越えたから、これからも乗り越えれると信じ、毎日励んでおります。
春は私にとって、いつも自分を振り返り、また自分を信じ前に進む季節です。
素晴らしい一年に出来るよう、一歩前進したいと思います。

桜の花もピークを過ぎ、暖かく、散る花びらが美しい季節となりました。
桜にちなんで、今月のお料理の煮ものでお出しさせていただいております"甘鯛の桜蒸し"のお話をさせていただきます。
赤飯を甘鯛で巻き込みまして、それを桜の葉で巻きます。酒蒸にしたら、器に盛り付け桜の花びらの餡をかけます。山葵をのせておりますので溶いて召し上がっていただきます。
桜の季節(四月)の料理、是非御賞味くださいませ。